明日のナージャ 第26話『フランシスの向こう側』

気になったのは、今話と直前回の対比。25話『帰ってきた裏切りの美女』は利己的で独りよがりな男女の恋愛を描いていた。次話への布石だったかもしれない。


想い人に再会したナージャは灼熱のアンダルシアでたまさかの逢瀬を楽しむ。アンダルシア宮殿で(文字どおり)手の舞い足の踏むところを知らず喜ぶナージャは太陽と運命の恩恵を存分に受けキラキラ輝いていて眩いほどだ。そして、その嬉しさをからだいっぱいに表現した彼女に感動したのは、わたしもかつてティーンエイジャーだったからだと思う。
夜の帳が下りると時を同じくして、ふたりの時間も終わりを告げる。夢のようであった出来事も雑踏で掻き消える。



明日のナージャ』において、このエピソードは抜きん出て素晴らしく、特筆すべきシークエンスはたくさんあり、殊玉のラブストーリーである。シリーズものゆえ、回を重ねて辿り着いたからこその楽しみもある。