『ロジャー・ラビット』
- 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
- 発売日: 2003/11/19
- メディア: DVD
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久々に見る。DVD買ったから原語だったけれど、吹き替え版の印象が強すぎてセリフが浮かんでしまった。トゥーンのお約束を、きっちりぜんぶ踏んでピンチを招くロジャーがうざいったらないね(だがそこがいい)!
作り手の気合と愛がひしひしと感じられ・・・でもそれだけじゃない、キャラクターに頼らず、"エンターテイメント”として自立できているのがこの映画の強味だと思う。
映画の舞台は1947年のハリウッド。今回初めて気がついたけど、ロジャー・ラビットの動きが、ちゃんと40年代のカートゥーンになってるんだね。これが、動く動く。「そこ動かなくていいよ!」って言いたくなる程、動く。このアクのある動きはディズニーというより、往年の『トムとジェリー』や"テックス・アヴェリー”のスタイルに近い。
「笑いは大切だよ。僕たちの、たった一つの武器なんだ」と力説するロジャーラビットは、阿呆のクセに生意気、と思いつつも、ちょっと考えさせられる。なぜなら、皮肉にもこの時代に頂点を極めたカートゥーンのキャラクター達は条例の改正やテレビの台頭により、その後急速に活躍の場を奪われていくことになるから(もちろん一部はテレビに移って活躍し続けるのだけど、かつての栄光が戻ることはなかった)。
それから月日が経つこと40云年。この映画が製作された80年代、彼らのカムバックが多くの人に支持されたのは、やっぱり「笑いを与え続けた」キャラクター達が、長い間みんなに愛されてきたからなんだね。
ジェシカの歌のシーンは圧巻で、「実写とアニメーションの融合」というより、合成していることを忘れるくらい。こういうのを「魔法にかけられた時間*1」と言うのだろう。
*1:"Enchanted Moment"