『三人の騎士』についてのメモ

引きつづき過去の下書きから。エントリ一部重複していたらごめんなさい。




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タイトル "The Three Caballeros" (三人の騎士)

公開 1944年12月21日(メキシコシティにてワールドプレミア開催、その後南米で先行公開、アメリカでは1945年2月3日公開)



監督

Norman Ferguson(スーパーバイジング・ディレクター)
Clyde Geromini/Jack Kinny/Bill Roberts(シークエンス・ディレクター)
Harold King(ライブアクション・ディレクター)


ストーリー

13日の金曜日はドナルドダックの誕生日。ドナルドがラテン・アメリカの友だちから届いた大きな包みを開けると、中から次々とラテン・アメリカの音楽や物語が飛び出してくるオムニバス形式の映画。



衣装デザイン Mary Blair




音楽*1

"The Three Caballeros"  原題"Ay, Jalisco no te rajes" Ray Gilbert-Manuel Esperon 作 『美わしのハリスコ』に英語詞をつけたもの。映画の中盤に歌われるバージョンでは一部オリジナル版の歌詞を残している
"Baia" 原題"Na baixa do zapateiro"
"Have you ever been to Baia?" Dorival Caymmi 作
"Os Quindins de Yaya" Aly Barroso 作
"Jesusita" メキシコ伝承曲
"Mexico" Ray Gilbert-Charles Wolcott 作 (劇中のパフォーマンスはRay本人による)
"You Belong to My Heart" Ray Gilbert-Augustin Lala 作
"Ay, Zandunga" 伝承曲


Tips

当時、キューバを舞台として4人目のカバイエロ(騎士)を登場させる企画が持ち上がった。両作品(三人の騎士、ラテンアメリカの旅)で紹介されなかったキューバの不服申し立てを受けたものである。名前はguajiroか kikiriguiあたりにする予定で(どちらも、キューバではポピュラーな名前である)、フレッド・ムーアがデザインを担当した。 話の筋は、キューバを訪れたドナルドダックとホセが大農園を経営するこのキャラクターと友達になり、いっしょに観光旅行するというもの。道中、キューバ音楽をBGMにタバコを吸うシークエンスも考えられていた。仮題"Cuban Carnival"
ホセ・カリオカの名前は、その声をあてたブラジル人歌手Jose Oliveria と、ブラジルの人気コミック作家Jose Carlos からインスパイアされたもの。
パンチートの声優Joaquin Garayの息子Joaquin Garay3世は、1980年公開のディズニー実写映画「Herbie Goes Bananas(ビバ!ラブバッグ)」に出演している。




三人の騎士 [DVD]

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*1:いずれも西村秀人氏の《研究ノート》「第二次大戦中に制作されたディズニー映画とラテンアメリカ音楽の北米における普及」を参考にしました