変わりゆくことと、変わらないこと

  • #7 お茶会!

個人的にですが、今期の「けいおん!!」は、澪が目立たなくなったのがいいなぁと思っています。とにかく出番の少なさが絶妙です。

前シーズンの彼女は事あるごとに仲間にからかわれ、可愛がられる「いじられ役」、そのうえ「(いわゆる)視聴者ウケする性格と外見」であり、個人的にはそういった視聴者へのアプローチはあからさまであざとく感じられたものです。そのため、時折見せるリアリティを帯びたセリフや仕草には少々違和感を感じたりしました。もしかすると、単に私が深夜アニメを見慣れていないからかもしれません・・・


でも回を追うごとに、月日を重ねるごとに、いつの間にか彼女は大人びてしまった。あまり涙ぐまなくなった。自分を表現することに自信が持てるようになったらしい。人前に出ることにも、むかしほど抵抗を感じないようだ。

それは後輩が出来たせいかもしれない。そもそも過渡期なんだから、そういうのは当たり前なのかもしれない。

そう考えたとき、わたしは澪をひとりのキャラクターではなく(いや、アニメのキャラクターであることにはじゅうぶん変りは無いんだけど)、彼女をもう少し、少しだけ深く注意して見てる自分に気づく。それでもって、失ってしまった彼女の「子供らしさ」が惜しくなる。たとえ、むかし少なからず露骨だと思っていたとしても。


今回の澪の相も変らない姿を見て、もちろん面白かったのだけど、同時にとても安心しました。
今さら言うまでもなく「けいおん!!」は高校生の日常の物語です。
毎日の中で少しずつ変わりゆくことと、変わらないこと。どちらもかけがえのない大切なもの。その2つがはっきり描かれているから、わたしたちはますます彼女達たちに魅了され、愛おしく思うのではないでしょうか。