根津さんぽ

古い民家。背の低い玄関。夕日の届かない背の高い塀に囲まれ、曲がりくねった細い路地。背伸びして見た沈んだ夕日の残り。気のせいのタイムスリップ。寂寥。寺。塀の上の猫。ふわり線香のかおり。土のかおり。どこかの家の夕飯のかおり。ヒマラヤ杉。墓地。


「むかしここには五重塔があった」と思いながらむかしからある家々の脇を抜ける。
あ、いま点いたともしび。