正月の祖父母の家

母方の祖父母の家には年明け早々に挨拶に行った。到着するとやおら支度をする祖母に申し訳ない気持ちになる。


並ぶお茶碗やお皿がなつかしく、お台所の天井は昔よりずいぶん低く感じ、祖母の作るごはんは全部美味しい。そのうえ、彼女は好奇心旺盛でわたしより時流に敏感なので話していて楽しい。話しながら、わたしはこの人のようになれるだろうか。忍の一字で。


気づけば祖父は舟を漕いでいた。