夏の雨粒が林檎の枝葉に落ちる
天国の光が影と踊る
わたしの手を取って あなたの森へ連れていって


ときどき、あなたは孤独は痛みよりましだと思い、深い谷へ落ちて行く
その場所が「記憶」になると言うの?


真っ暗な森で決してあなたを見失いたくない
天使の声を求める願いと 孤独な祈りが
雨となり 大地にこだまする音を聞いて
声音から声音へと重ね歌い
いにしえの旋律があなたを誘う



秋気のほのかな光が髪を透かす 
過ぎ行く優しさを振り返る
側にいさせて
あなたの「記憶」のなかに


あなたは決して真っ暗な森で決してわたしを見つけられない
天使の声を求める願いと 孤独な祈りが
雨となり 大地にこだまする音を聞いて
声音から声音へと重ね歌い
いにしえの旋律があなたを誘う



側に来て
静寂の中でわたしを見つけて
光の中で 夜の中で
側に来て
静寂の中でわたしを見つけて
夜の中で 光の中で 



真っ暗な森で決してあなたを見失いたくない
天使の声を求める願いと 孤独な祈りが
雨となり 大地にこだまする音を聞いて
声音から声音へと重ね歌い
いにしえの旋律があなたを誘う

FICTIONII

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