第14話 ミレイユに花束を

ミレイユ・ブーケは、弱い、自分勝手な人だ。


このエピソードを境にミレイユさんの余裕がなくなる。

まあ、育ての親に手をかけたのだから当然か。


この後、何かが彼女の中で崩れた刹那があった。
崩れたのは、たぶん、霧香の登場で脆くなってた彼女の、プロとしてのプライド。
後に引けなくなった彼女は、必要以上に自分を追い詰め、更に自滅とも言える行動に出る。ソルダの挑発に敢えて挑む。

惨殺された家族。事件の真相の先に明るい未来なんてある筈がない。しかし、自ら回避路を潰す彼女は、どうしたって核心に触れるしかない。


意固地になる。深く追い詰められる。
ソルダの闇は夏の濃い影法師の如く。
その姿は霧香の目にも、果ては視聴者にも自虐的に映る。そう、霧香。彼女も案ずるほど。



ミレイユ・ブーケは、人間味あふれる人だ。