陽のあたる坂道を 自転車で駆けのぼる/ 猫の恩返し
今更ですが、縁あって初鑑賞。ああ、DVD欲しくなっちゃった。そばに置いておきたい作品。
- 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
- 発売日: 2003/07/04
- メディア: DVD
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- ちょっと不思議な世界へのいざない:
ハルちゃんは、どこか間延びしたところのある普通の高校生。そんな彼女がある日、ひょんな事から猫の世界へ―。少し不思議なことって、たとえばその曲がりくねった路地の先の古屋の、歪んだガラス窓の向こうにあったりするもんだ。
- ワガママで、どこかおかしい猫の王様:
彼は、まるで「不思議の国のアリス」の女王みたい。しかしここは猫の国。そんな破天荒な王様もマタタビのようにまろやかで緩い。この世界の時間は、誰も彼も自分らしくあるよう平等に、ゆったりと流れているようだ。それはハルちゃんも同じで、とにかく彼女は素晴らしく鈍い。自分の人生の危機だというのに、彼女の反応は常に1テンポも2テンポも遅れてしまう。
- バロンは「耳をすませば」のときよりずっとかっこいい:
ちょっとバジル*1思い出したけど、バジルよりかっこいいかな・・・。しかしふたりともなんとなく似てるのだ。バロンは、英語版では、やはりブリティッシュ・イングリッシュを話すのだろうか。
- 魔法は、現実との距離が近ければ近いほどクッキリする;
ラスト近く、カラスの空中階段で地上へと降りていくようすは、日常からの逸脱と同時に現実へのソフトランディングでもある。わたしたちの平べったい毎日のパズルが多次元で彩られていく。不思議の引力と想像の力で、扉は開かれる。よく晴れた早朝、学校の屋上で、それはあまりにすがすがしい。